結婚式が家と家を結び付ける儀式として大事にされていたのは既に過去の話となり始めていると言えます。現代社会において結婚の当事者となる新郎新婦にとって、家とはかつてほど重要な存在ではなくなってきています。一部の格式ある家計を除けば自由な恋愛と自由な結婚が許される風潮が強まってきており、結婚式に関してもそれほど細かなしきたりを重んじる必要が無くなってきていると言えるでしょう。近年の結婚式は洋装で行われること非常に多くなり、教会での式を執り行うのが一般的です。
そこにはかつての日本のしきたりはなく、新しい時代の様相が色濃く出ています。それでも式を行おうとする新郎新婦は少なくありませんが、近年では価値観の移り変わりにより結婚式を行わなかったり、写真だけで済ませるという考え方もはっきりと存在するようになってきました。そこには家は勿論、親族や家族の存在も無いことがあるのです。その分を新婚旅行などの費用に充てるという考え方さえ存在しています。
しかし、結婚は本人たちのものであるという考え方自体は間違ってはいませんが、それでも親の世代や祖父母の世代、相手方の親族など多くの人が祝福してくれる結婚にするためにはしっかりとした式を挙げるべきであるという考え方が近年大切にされ始めています。結婚は自分のためでもありますが、結婚式は自分たちのためだけではなく親のため、お世話になった多くの人のために行うべきであるという考え方が改めて見直されるようになってきています。